ホームページ制作を初めて依頼する場合、つまずきやすいのは「イメージのズレ」「費用の追加」「運用で詰む」「納期遅延」「会社選びの失敗」の5領域です。
- 依頼前に整理すべき目的・ターゲット・要望のまとめ方
- 見積もりで「追加費用」が発生しやすいポイント
- ドメイン/サーバーなど「所有権」と運用・保守の落とし穴
- 納期を守る進行管理(連絡・承認・修正ルール)
- 制作会社選定で確認すべき質問項目
1. ホームページ作成依頼で招く注意点
目的とターゲットの明確化
ホームページ制作を依頼する際に最初にやるべきことは、「なぜ作るのか(目的)」と「誰に届けるのか(ターゲット)」を言語化することです。
ここが曖昧だと、制作会社は最適な構成・デザイン・機能を提案しづらく、公開後に「思った成果が出ない」状態になりがちです。
| 区分 | 観点 | 例 |
|---|---|---|
| 目的の例 | 成果(CV)系 | 問い合わせを増やす / 来店予約を増やす / 採用応募を増やす |
| 信頼・整理系 | ブランド信頼を高める / 既存顧客向け案内を整理する | |
| ターゲットの例 | 属性・条件 | 地域(市区町村・商圏)・業種・想定顧客(法人/個人、年齢層、課題) |
| 検索シーン | 検索される場面(「比較検討」「緊急」「初めて」など) |
目的が「集客」なら、最終的に必要なのは「問い合わせ導線」「実績・信頼情報」「料金・サービスのわかりやすさ」です。目的に合わせてページの優先順位が変わります。

デザインと配色の要望
デザインは「好み」の話になりやすく、言葉だけで伝えるとズレます。制作会社の判断に任せすぎると、納品段階で手戻りが発生し、結果として時間も費用も増えます。
- ブランドカラー・ロゴ・禁止事項(使わない色、NG表現)
- 参考サイト(好きな例・苦手な例をそれぞれ2〜3)
- 写真のトーン(明るい/落ち着いた、人物多め/商品中心 など)
要望の変更と追加費用
制作途中で「ページ追加」「機能追加」「文言の差し替え」を行うと、追加費用や納期延長が発生するケースがあります。
特に「大枠の方針が未確定」のまま着手すると、後から修正が連鎖しやすいです。
「軽い修正」のつもりが、デザイン・導線・原稿全体に波及して大改修になる
追加費用の条件が曖昧で、請求時に揉める
依頼前に渡せる「依頼ブリーフ」テンプレ(コピペ可)
- 目的:
- ターゲット(地域/業種/顧客像):
- 主要導線(問い合わせ/予約/資料DL など):
- 必須ページ:TOP・会社概要・サービス・料金・実績・FAQ・問い合わせ(必要に応じて)
- 参考サイト(好き):URL
- 参考サイト(苦手):URL
- デザイン要望(色・雰囲気・写真の方向性):
- 用意できる素材(ロゴ・写真・文章・実績):
- 公開希望日(目安):
- 運用体制(更新担当/頻度):
2.ホームページ制作費の不透明さとその落とし穴
トータル費用の確認
見積もりを見るときは、初期制作費だけで判断しないことが重要です。実務では、公開後に更新・保守・改善が必ず発生します。
- 初期費用(設計・デザイン・実装)
- 月額費用(保守・サーバー・更新サポート)
- スポット費用(ページ追加・修正・改善)
格安サービスのリスク
格安プラン自体が悪いわけではありませんが、よくあるリスクは次のとおりです。
- テンプレ中心で差別化しづらい(同じ見た目になりがち)
- カスタマイズが高額になりやすい
- 運用や移管の自由度が低い(ドメイン/サーバーの扱いに注意)
- サポート範囲が限定的で、公開後に困る
追加費用の確認
「どこからが追加料金か」が曖昧だと、最も揉めやすいポイントになります。
- ページ追加 / 機能追加 / 写真差し替え大量
- 文言修正が“回数上限”を超える
- 途中で目的やターゲットが変わり、構成ごと見直す

見積もりチェックリスト
見積書・提案書・契約書で、最低限ここは確認してください。
- 内訳があるか(「一式」になっていないか)
- 修正回数・修正範囲(デザイン/文言/構成)と超過時単価
- 追加料金が発生する条件(ページ追加、機能追加、素材不足など)
- 契約期間(最低利用期間の有無)
- 解約条件(解約手続き、違約金、データ引き渡し範囲)
- サポート手段(電話/メール/チャット)・対応時間(平日何時まで)・対応範囲(障害/更新/改善)
- 納品物の範囲(管理者権限、アカウント、素材、ドメイン移管情報)
3. ホームページ運用視点を見落とし
ドメインとサーバーの所有権
制作時に見落とされがちですが、ドメイン/サーバーの所有権は将来の自由度に直結します。
乗り換えやリニューアルの際、所有権が制作会社側にあると、移管が難航することがあります。
運用と保守サービスの確認
公開後に起きる困りごとは、だいたい次の3つです。
- 更新方法がわからない(担当者が触れない)
- ちょっとした修正が毎回費用になる
- 障害・セキュリティ対応で詰む
制作会社のサポートが「どこまで含まれるか」を、契約前に明確にしておきましょう。
更新作業の対応
更新頻度があるなら、CMSなど管理画面の使い勝手と、運用設計が重要です。
「誰が」「どの頻度で」「どの範囲を」更新するかを先に決めると、運用が回ります。

納品時に受け取るべきもの(権限・情報チェック)
- ドメイン管理情報(レジストラ、ログイン、名義)
- サーバー管理情報(契約主体、ログイン、移管可否)
- CMS管理者アカウント(管理者権限があるか)
- バックアップ手順(頻度・復元方法)
- SSL設定状況
- 計測(GA4・Search Consoleなど)の引き継ぎ
- 画像・文章・デザインデータの扱い(著作権・利用範囲)
4. 納期や進行管理に関する注意点
スケジュールの設定
納期遅延の典型パターンは、制作会社ではなく「依頼者側の素材・回答遅れ」で起きます。
最初に「いつまでに何を出すか」を決めるだけで、納期リスクは大きく下がります。
コミュニケーションの確保
連絡手段が曖昧だったり、回答に時間がかかったりすると、制作は止まります。
電話・メール・チャットのどれを基本にするか、対応時間はいつか、緊急時はどうするかを決めましょう。
進捗状況の確認
進捗報告のタイミングを決めずに進めると、終盤で「想定と違う」が噴出します。
週1回など定例で確認するだけでも手戻りは減ります。

納期を守る「進行ルール」テンプレ
- 連絡手段:メール/チャット(例:Chat)
- 回答期限:原則2営業日以内
- 定例:週1回(30分)
- 承認者:最終OKは誰か(社内1名に集約)
- 修正ルール:修正回数・対象・締切を明確化
- 追加要望:追加費用/納期再見積もりの条件を事前合意
5. ホームページ制作会社選定の際の注意点
制作会社の実績と信頼性
まずは実績(ポートフォリオ)を見て、「自社の業種・目的に近い案件」があるかを確認します。
可能なら、公開後の運用(更新や改善)まで支援しているかもチェックしてください。
得意分野の確認
制作会社にも得意領域があります。
- デザイン重視
- SEO・集客導線に強い
- CMS運用に強い
- 採用サイトが得意
- ECが得意
自社の目的とズレていると、完成しても成果が出にくいことがあります。
低価格なプランのリスク
価格だけで選ぶと、必要な機能やサポートが不足し、後から追加費用で割高になる場合があります。
紹介案件も同様で、「自社の要件に合うか」を基準に判断することが重要です。
初回打ち合わせで聞くべき質問10(会社選定の決定打)
- 公開後の運用(保守プラン、スポット対応、改善サイクル)
- 担当体制(担当固定か、代替要員はいるか)
- 連絡手段(電話/メール/チャット)と対応時間
- サポート範囲(障害対応・更新・軽微修正・改善提案)
- 見積もり内訳(どこまで含むか、除外事項は何か)
- 修正回数・修正範囲(無料範囲と超過単価)
- 追加費用が出る条件(例を挙げてもらう)
- 納品スケジュール(依頼者が出すべき素材と期限)
- ドメイン/サーバーの名義・所有権(移管可否)
- 納品物(管理者権限、素材、データ、引き継ぎ情報)

まとめ:依頼前チェックリスト(保存版)
「初めて ホームページ 依頼 注意」で調べている方は、最後にこのチェックだけ押さえてください。
トラブルの大半は、事前の明文化不足で起きます。
依頼前チェック(これだけは合意してから契約)
- 公開後の運用・保守(連絡手段・対応時間・範囲)が明確
- 目的・ターゲット・優先導線が言語化できている
- デザインの参考(好き/苦手)を共有した
- 見積もりに内訳がある(「一式」だけではない)
- トータル費用(初期・月額・スポット)を把握した
- 修正回数・修正範囲・超過単価が明確
- 追加費用が発生する条件が明確
- 納品スケジュール(いつ何を出すか)が明確
- 契約期間・解約条件・データ引き渡しが明確
- ドメイン/サーバーの所有権・移管可否が明確
ホームページ制作を依頼する際には、以上の注意点を踏まえて進めることが重要です。明確な目的とターゲットを設定し、制作会社とのコミュニケーションを充実させながら進行管理を行いましょう。トータル費用の確認や保守サービスの取扱いも怠らず、最善の制作会社を選定することが成功への鍵です。


