DSPとは?仕組みやSSPとの違い、メリット・デメリットを解説

DSP(Demand-Side Platform)とは、広告配信を希望する広告主が利用するプラットフォームです。広告配信に必要な工程を自動で最適化して、効果的な広告運用が可能になるといった特長があります。

今回は、DSPの詳しい仕組みや、SSPとの違いについて解説します。

目次

DSPの基礎事項

DSPが登場したことによって、従来のマーケティング戦略が以下のようにシフトしました。

▼マーケティング戦略の変遷

(従来)マスマーケティング

大多数の顧客・ユーザーを対象にしたマーケティング施策

(現在)One to Oneマーケティング

顧客ひとりひとりの関心・興味に合ったマーケティング施策

これは、スマートフォンの普及による影響も大きいといえます。なぜなら、スマートフォンの普及によって、顧客の情報収集や購買行動がインターネット上で行われることが一般的となったためです。

このような購買行動のオンライン化、多様化によって、企業のマーケティング戦略には以下の2つが求められるようになりました。

  • アプローチする顧客を自由に選定したい
  • 必要最低限の費用で効果的な広告運用を実施したい

このようなニーズに対応するために開発されたサービスが「DSP」です。

DSPの仕組みはオークション形式

DSPによる広告配信は、オークション形式で行われます。なお、取引に関する一連の流れには、後述する「SSP」が深く関係しています。

広告が配信されるまでの仕組みについては、以下の通りです。

  • ユーザー(広告主)が広告枠のあるWebサイトを閲覧する
  • 年代・性別・興味・関心・行動履歴などの顧客情報をもとに、SSPに広告配信のリクエストを送る
  • SSPから「どのDSPが広告を配信するか」を決めるよう、各DSPにオークション開始のリクエストが送られる
  • オークション終了後、各DSPからSSPへ落札結果が送られる
  • 落札結果から最も入札額の高かったDSPへ、広告配信のリクエストが送られる
  • DSPからサイトへ広告配信が行われる

SSPとの違いは広告を受発注する立場

SSP(Supply Side Platform)とは、広告枠を提供しているメディア側のプラットフォームで、メディア側の収益を最大化するためのツールです。

つまり、広告を発注する立場がDSP、広告を受注する立場がSSPとなります。

アドネットワークとの違いは「面」と「点」

アドネットワークとは、Webサイト・SNS・ブログなど、メディアの広告枠を一元で管理する広告配信管理システムのことです。

DSPとの違いとして、各媒体を横断しながら広告を配信するアドネットワークが「面」とすれば、DSPは配信先を限定するため「点」と表すことができます。

DSPのメリットは費用対効果の高さ

DSPを利用すると、広告主に以下のようなメリットがあります。

  • Cookie情報を利用することで精度の高いターゲティングが可能
  • 単価や配信に関わる調整は自動で最適化が可能

ここからは、DSPのメリットについて解説します。

さまざまな観点からターゲティングできる

DSPの強みは、ユーザーのCookie情報をもとに精度の高いターゲティングができることです。アピールしたい客層をピンポイントで狙い撃ちできるため、さらなる新規顧客の開拓につながることが期待できます。

なお、Cookie情報とは、Webサイトに記録されたユーザーの年代・性別・興味・関心・行動履歴などの顧客情報のことを指します。このCookie情報を分析して、多数の観点でセグメント(ターゲットの分類)することで、ターゲットを限定して広告を配信できます。

また、Cookie情報を利用することで、類似ユーザーにも広告を配信できます。

単価や配信の調整を自動で最適化できる

DSPは、広告の最適化が自動で行われます。前述のCookie情報をベースにしているため、広告の費用対効果が常に改善されている状態となります。

また、入札単価や配信に関する調整も自動化されるため、マーケティング担当者が手動で調整する必要はありません。広告運用に必要な工数を減らせるため、高い費用対効果が期待できます。その結果、広告クリエイティブの選定や分析、新たな施策の検討に専念できるようになります。

DSPのデメリット(注意点)

広告配信を自動で最適化できるメリットがある一方で、DSPには以下のようなデメリットもあります。

  • 初期投資として、導入時に費用がかかる
  • サービス会社を選定する必要がある

ここからは、DSPを利用する際の注意点について解説します。

最初にまとまった費用が必要

DSPの利用には初期費用が発生します。最低契約期間が設けられている場合もあるため、契約前にサービス内容をしっかりと確認しておくことが重要です。

DSPの会社の選定が必要

DSP広告を取り扱う会社は数多く、それぞれ特徴が異なります。自社の目的やターゲットに合わせて、適切な会社を選定することが必要です。

選定のポイントは、以下の通りです。

  • 配信先(公開されていないことがあるため)
  • 対応デバイス
  • DMP(自社データ)連携の有無
  • 課金方式
  • 手動・自動運用のどちらか
  • どのような機能があるのか

まとめ

ここまで、広告配信プラットフォームのDSPについて解説しました。

消費者の購買行動がオンライン化・多様化している現代において、精度の高いターゲティングで広告を打ち出せるDSPの活用は効果的といえます。また、広告配信の最適化が自動で行われる点においても、DSPの活用メリットは大きいといえるでしょう。

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