UA(ユニバーサルアナリティクス)は、Googleが提供していたウェブサイトアクセス解析ツールです。
長年、多くのウェブサイトで利用されてきましたが、Googleの進化するデジタルマーケティングに対応するため、UAは2023年7月1日で廃止され、完全に利用不可となりました。
その後、2024年7月をもって過去データの閲覧やエクスポートも不可能となり、2025年現在ではGoogleアナリティクス4(GA4)への移行が完全に必須となっています。
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ユニバーサルアナリティクス廃止の背景と現在の状況
UAは2014年4月にリリースされ、シンプルかつ強力なアクセス解析ツールとして支持されてきました。しかし、現在のデジタル環境ではUAの設計思想が時代に合わなくなってきたため、Googleは2020年にGA4をリリースし、次世代解析ツールとしての軸足を移しました。
UA廃止のタイムライン
- 2023年7月1日:UAの新規データ収集が停止。
- 2024年7月以降:過去データの閲覧やエクスポートも完全に終了。
- 2025年時点:UAは完全に利用不可。GA4への移行が必須。
現在、Googleアナリティクスを利用するにはGA4を選択するしかありません。
GA4とは?ユニバーサルアナリティクスからの進化ポイント
GA4はGoogleが提案する次世代ウェブ解析ツールであり、従来のUAの持つ機能を進化させた、ここではGA4の特徴とメリットについて紹介します。
デバイス横断の計測が可能
従来のUAでは、デバイスごとにアクセスデータを別々に集計していました。
GA4では、同じユーザーがスマートフォン・タブレット・パソコンなど異なるデバイスを利用した場合でも、ユーザー単位で計測するシステムを採用しています。
これにより、複数のデバイスを横断するユーザーの行動が一貫して捉えられるようになり、より正確なマーケティング施策が可能。
イベントベースの計測
UAでは「セッション」をベースに計測していましたが、GA4は「イベント」をベースにしています。
例えば、ページスクロールや動画再生、リンククリックといったユーザーアクションをイベントとして捉え、細かな行動分析が可能となりました。
この方式により、ユーザーの具体的な行動に基づいた精密な分析が可能になり、コンバージョン(成果)へのアプローチがしやすくなります。
高度なカスタマイズと探索レポート
GA4では、従来のUAよりも柔軟性の高いレポート機能を提供しています。
「探索レポート」などを利用することで、標準レポートだけでは得られない洞察をカスタマイズして得ることが可能です。
プライバシー保護への対応
GA4はCookieに頼りすぎないデータ収集や、IPアドレスの自動匿名化を採用するなど、倫理的なデータ利用を重視しています。
これにより、GDPRなどの厳しいデータ保護規制に対応しやすくなっています。
ユニバーサルアナリティクス(UA)とGA4の違い
UAからGA4への進化を表にまとめました。
項目 | UA(ユニバーサルアナリティクス) | GA4(Googleアナリティクス4) | 用語の補足 |
---|---|---|---|
アクセス解析の軸 | セッションベース(訪問単位で計測)。ユーザーがページを訪問した回数を基準に分析。 | ユーザー行動を重視したイベントベース。スクロールやクリックなどの具体的なアクションを追跡。 | セッション:訪問ごとに区切られたデータ。1回の訪問では複数ページの閲覧やアクションが含まれることがある。 |
データの収集方法 | Cookie依存の計測が中心。ユーザー識別にCookieを活用。 | Cookieに依存せず、機械学習やデバイス横断的な計測を実現。データの欠損を防ぐ仕組みを採用。 | Cookie:ユーザー識別に利用されるウェブブラウザの仕組み。プライバシー規制強化により制限が増える傾向。 |
レポートの構造 | 定型レポートが中心で、あらかじめ設定されたデータを表示。 | 「探索レポート」により柔軟なカスタマイズが可能。独自の解析軸で深い洞察を得られる仕組みを備える。 | 探索レポート:GA4における専用のカスタマイズ可能なレポート機能。自由に分析条件を設定することで詳細な解析が可能。 |
プライバシー対応 | プライバシー配慮の機能が限定的。IPアドレスの匿名化対応などは手動設定が必要。 | 初期設定でIPアドレスの匿名化が行われ、自動的にプライバシー保護を実現。また、GDPRなどに対応しやすい設計。 | GDPR:EUの厳しい個人データ保護規則。企業が適切にデータを処理・管理できる必要がある。 |
計測対象 | 主にウェブサイトのアクセスデータに特化。 | ウェブサイトとモバイルアプリの両方に対応。ユーザー行動を統合的に分析可能。 | モバイルアプリ:スマートフォンやタブレットで動作するアプリ。モバイルマーケティングで重要な分析対象。 |
ユーザー識別方法 | 基本的にブラウザが発行する識別子を利用。複数デバイス利用の場合は同一ユーザーとして認識困難になる場合あり。 | デバイス間でユーザーを統一的に識別し、多デバイス利用のユーザー行動を正確に把握可能。 | 複数デバイス:スマートフォンとPCなど異なるデバイスから同じサービスを利用する状況。 |
例えば、アクセス解析の「軸」はセッションベースからイベントベースへ変更され、現在のウェブとアプリの複雑なユーザー行動を捉えるのに適しています。また、GA4はCookieへの依存が薄くなり、機械学習やプライバシー保護に対応した設計思想を採用しているため、将来的な規制や変化にも対応しやすいツールです。
このように、GA4への移行はデジタル分析手法を進化させる大きな一歩となります。
UAからGA4への移行手順(2025年版)
GA4への移行は、以下の手順で進めることができます。特に、早期に移行することが推奨されるポイントです。
GA4プロパティを作成
- UAにログインし、「管理」→「GA4設定アシスタント」をクリック。
- GA4プロパティ作成画面で、「プロパティを作成」をクリック。
- GA4プロパティが接続されます。

イベント・タグの設定
GA4には従来の目標に該当する「コンバージョン」設定が必要です。さらに、タグマネージャーを活用し、ウェブサイトに測定タグを設置する必要があります。
- 「タグ」メニューで「新しいタグ」をクリック。
- GA4設定を選択してウェブの測定IDを貼り付けます。
運用体制の整備
UAとGA4ではデータ構造が違うため、社内での使い方の研修やデータ分析フローの再設計が必要です。
過去データへの対応(2025年時点の注意点)
2025年時点では、UAの過去データは完全に取得不可能です。移行前に必要なデータのエクスポートを忘れないようにしましょう。

「アクセス解析の設定」や「どうやって見たらいいかわからない」といったお悩みの声もよく聞かれます。
詳細は公式ページをご確認ください。
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まとめ:移行が難しい?学習コストと代替案
GA4は高機能ゆえに、初期段階での設定や運用に対する学習コストが高い点が課題とされています。設定作業や操作に不安を感じる場合は、専門業者への依頼も検討しましょう。
GMOらくらくホームページ制作では、GA4の導入支援や効果的なレポート作成についてアドバイスを行っています。
アクセス解析の運用で悩んでいる方は、お気軽にお問い合わせください!
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